コンタクトレンズの上から目薬をさしても大丈夫か?
コンタクトをしたまま目薬を差しても大丈夫か?という疑問があるかたがいると思います。
眼科医によって意見が別れる場合がある質問ですが、今日はそれに対する考えを述べたいと思います。
①目に異物を入れるという行為
目に何か異物を入れるとそれだけで、眼障害のリスクとなりえます。勿論コンタクトレンズを入れるだけでも目の表面でこすれるためにリスクとなり得ます。ただし、大多数の人がコンタクトレンズを目に入れただけでは障害は起きずに使用できていますので、それほど大きなリスクとは言えません。認可されたコンタクトレンズは臨床試験を行って安全性を確かめていますので、問題が起こる可能性は低いでしょう。ところが、そこに目薬をさすとリスクは高まるのでしょうか?
②目薬の成分がコンタクトレンズに蓄積する!?
現在主流となっているソフトコンタクトレンズは目薬の中の成分を吸着する性質があります。目薬の成分といっても、薬効を発揮する主成分の他に、有効期限を延ばすための防腐剤などがあります。特に防腐剤は、目薬容器の中で雑菌の繁殖を抑える成分ですから、人の目の細胞にとってもあまり良くない成分です。
これが目薬をさす度にコンタクトレンズの表面に蓄積するのです。蓄積する事で眼障害を起こすリスクが高まっていきます。
③眼障害のリスクを抑えるためにワンダータイプのコンタクトレンズにすると良い!?
目薬の成分がコンタクトレンズ表面に蓄積する事がリスクであるのならば、ワンデータイプのコンタクトにすれば、蓄積のリスクを抑えられるから大丈夫と考える眼科医さんが多いです。ワンデーならば蓄積する前に新品のレンズに取り替えますからね。
④2week以上のタイプのレンズで目薬を使うには?
2week以上のタイプのコンタクトレンズで目薬を使う場合には一旦レンズを外してからさすのがリスクを下げる方法です。目薬の成分はものにもよりますが数分で流れてしまうので、目薬を差して十分間隔をあけてからまたレンズをはめる事で目薬の成分のコンタクトレンズへの蓄積を抑える事ができます。
以上、ワンデータイプのレンズならばコンタクトの上から目薬を差してもそれほどリスクにはならないです。また、2week以上のタイプでも、外してさす事でリスクを下げる事が出来ます。ただ、眼障害は中々自覚症状が出にくいものですから、定期的に異常が無いか眼科の先生に診てもらってくださいね。